当ツイートについて

当ツイートについて、具体的な経緯をお伝えしなかったことから、多くの方を不安にさせてしまったことを反省しております。

当事者の方から当団体へご相談を受けた際には、早急に分娩先を探さなければならない状況にいたため、名乗りを上げてくれる病院はないだろうかなどとも考えての投稿でした。

さらに現在検討されている生殖補助医療法案への懸念から、医療関係者や日本産科婦人科学会、政府のみなさまに対し、この問題と真摯に向き合ってほしいという思いで当ツイートを投稿しました。

しかし、全ての関係者を問題視するかのような投稿をしてしまったことを深くお詫びいたします。

現在、ご本人の分娩先が確定しておらず、個人の特定に繋がりかねない情報の公開による不安や恐怖があり、経緯の詳細についてお伝えできない状況にあります。

しかし、当ツイートでお示しした通り、ご本人は妊娠初期の段階から、同性カップルであることを伝え通院をしていましたが、医師から「法的なケース、倫理的なケースが絡んで対応する必要がある」という話が出ました。
妊娠後期にさしかかる段階で受け入れ拒否の回答をされてしまいました。

ご本人に対して「野良妊婦」「ハイリスク患者」「医療費未払い」などの批判も見受けられますが、そういったことは一切ありません。

今回のケースに限らず、私たちのもとには「どんな出生であろうとも分け隔てなく、パートナーと安心して出産ができるという姿勢を示してくれる分娩先はどこなのか」と、よく相談をいただきます。

実際に病院から分娩を拒否されてしまったという事例が複数存在します。

日本で出産をする同性カップルは、例えばパートナーの立ち会い出産希望や緊急連絡先等を伝える際に、病院へのカミングアウトが必要となり、様々な壁が立ちはだかる現状があります。

その背景には、婚姻関係ではない二人が、第三者の提供精子を使って子どもをもうけたことに対しての、社会における偏見や否定的な見方などがあります。

現在議論されている生殖補助医療法案の骨子案では、「婚姻夫婦」以外が生殖補助医療を受けることが禁止される可能性があります。
これは、同性婚が認められていない日本において、同性カップルから生まれた子どもが「違法」な出生かのようなレッテル貼りに繋がる恐れがあり、分娩先にまで影響する可能性があります。
属性や治療の種類(精子提供かどうか)によって安全な医療を受けられない状況にあるという問題提起をしたく、今回のツイートを投稿しました。

そのような事情の背景を細やかに伝えるべきでしたが、上記に書いてある通りできない事情になりました。
なお、二つ目、三つ目のツイートは、団体からの発信であり、
他のツイートは、当該当事者の意向を確認しながらツイートしました。

今回「差別」であるという発信については、詳細の説明なしに、何に対する差別であるかという部分を明らかにしないまま用いてしまったことで、さまざまな憶測や不安を与えてしまったことを反省しております。誠に申し訳ございません。